【特集】カナダ事情=原油開発を続行―化石燃料から代替燃料に移行するまで

原油安の状況下にもかかわらず、カナダは化石燃料から代替燃料に移行するまでの間、原油開発を続行するという。カナダ連邦政府のジェームズ・ゴードン・カー天然資源相がこのほど、現地のメディアに明らかにした。(写真はイメージ)

4月17日にカタールのドーハで開催された産油国会合で、原油増産の凍結が先送りされた。この会合の2週間ほど前、カナダの天然資源相が、「カナダは原油生産量を凍結しない」との見解を示した。その上で、同相は化石燃料から代替燃料に移行するまでの間、カナダ西部を中心に原油のさらなる開発を持続すると付け加えたという。4月5日付のサイト『トレンド』などが伝えた。

カナダ連邦政府は3月2日、同国の石油・天然ガス関連企業における2015年第4四半期(10~12月)の設備投資額が前年同期比46%減の119億カナダドルになったと発表した。米エネルギー情報局(EIA)も2月末、原油価格の低迷が続く状況にもかかわらず、カナダの原油生産量は2017年も増加する見通しであると発表済みだ。EIAはエネルギー短観(STEO)で、カナダの原油生産量が2015年に日量450万バレル、16年に同460万バレル、17年に同480万バレルになると予測している。

一方、カナダの2016年における石油・天然ガス部門の投資額をみると、カナダ石油生産者協会(CAPP)は、原油価格の下落基調に転じた2014年比で62%減の310億カナダドルになると予測する。投資削減によって、16年の掘削井の数は3,500基となり、14年時の1万400基に比べ66%減少するとの見通しを示した。ただ、原油価格が下落基調になる以前にスタートしたオイルサンド(油砂)プロジェクトの生産活動が始まることを受けて、16年の原油生産量は増加するとの見立てだ。

こうした状況下、カナダ国家エネルギー委員会(NEB)は4月末、カナダのエンブリッジ・エナジーにアルバータ州と米ウィスコンシン州を結ぶLine3と呼ばれる原油パイプライン工事の更新を認可したと発表した。計画によると、現在の既設パイプラインルートを利用して新設パイプラインを敷設するという。輸送能力を日量39万バレルから同76万バレルに増強する。投資額は75億ドルで、2019年までに稼働予定。NEBは認可するに際し、環境や安全面など89項目にわたる条件を付与したという。

 

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